国立大学法人 名古屋工業大学・公益財団法人 日比科学技術振興財団主催シンポジウム

次世代自動車端子コネクタ用の超高導電性・耐摩耗性
銀―グラフェン系複合めっきの創製とデバイスへの応用

地球環境問題への配慮から、化石燃料車から電気自動車(EV, PHV)の普及が急速に進んでいます。 近年の自動車の電装化の進展と自動操縦機能の導入により、車載電装品の数は益々増えています。 そうしたなか、電装品と接続する車載端子に対する電気接続信頼性の向上は、喫緊の課題となっています。また、EVやPHVを充電する大電流充電コネクタに対して、高い導電性と耐摩耗性が要求されており、消費電力を抑えるために高い導電性の端子コネクト材料の開発が急務となっています。
名古屋工業大学の学内研究推進経費「グラフェン応用の新展開:次世代車載端子用超高導電・耐摩耗性銀-グラフェン系ハイブリッドめっきの創製とデバイス応用」では、日本の根幹事業としての自動車産業の将来に関わる先端的な高導電性電気材料の創製に着目しました。本シンポジウムでは、次世代高信頼性自動車端子・コネクタ向けの銀―グラフェン複合めっき技術の開発に関する本学の研究成果についての報告を行います。また、自動車関連の端子・コネクタだけではなく、半導体デバイス関連の薄膜材料と材料特性評価方法など、様々な分野で研究が進められています。そこで本シンポジウムでは、次世代自動車部品と電子部品などの材料開発に関して大変興味深い研究を行っている大学・企業の研究者の方々をお招きし、最新の研究成果についてもご講演頂きます。

プログラム

ご挨拶

日比科学術振興財団 理事長 日比 喜博

本日は名古屋工業大学様との共催による公開シンポジウムを企画いたしましたところ、多数の皆様方に聴取いただきまして、誠に有難うございます。

今年もコロナ禍の中でのWEB開催となりますが、名古屋工業大学様のご努力のおかげで開催にこぎつけられました。

名古屋工業大学様とは、平成11年から毎年シンポジウムを開催し今回で24回目となります。

今回のテーマは「次世代自動車端子コネクタ用の超高導電性・耐摩耗性銀―グラフェン系複合めっきの創製とデバイスへの応用」となっており、7名の講師の方にご講演を頂きます。

講師の皆様方には、大変ご多用の中、ご講演を快くお引き受けいただき、厚くお礼を申し上げます。

折角の機会でありますので、日比科学技術振興財団につきまして、簡単にご紹介させていただきます。

当財団は、カーテン・壁紙・カーペットなどインテリアの総合商社の㈱サンゲツの創業家であります日比家の4人の兄弟が、平成10年に設立した公益財団法人であります。

科学技術振興と地域産業の発展に貢献するため、年間25名前後の研究者の方々に、40百万円強の研究助成金をお出ししております。

又、もう一つの柱としまして、今回のようなシンポジウムやセミナーなどを、年間10数回程度実施しております。

このようなかたちで社会に貢献させていただいておりますが、これは大学の 先生がたのご協力があって、活動が成り立っていると感謝しております。

最後に、今回のシンポジウムでは、担当責任者の呉 松竹先生はじめ、スタッフの皆様に、大変尽力いただいたことをお礼申し上げます。

国立大学法人 名古屋工業大学 学長 木下 隆利

この度は本学が主催するインターネットシンポジウムをご視聴いただき誠にありがとうございます。2021年度は昨年度に続きコロナウィルス感染防止のため、インターネットシンポジウムで開催いたします。本年も、公益財団法人日比科学技術振興財団様のご支援の下、インターネットシンポジウムを開催できることを大変有難く、また喜ばしく思っております。加えて、シンポジウムの開催にあたりご尽力下さりました日比科学技術振興財団事務局長、市橋貴生様に厚くお礼申し上げます。

名古屋工業大学では、先進的研究拠点の実現、研究の国際化の推進および産学官連携による新産業創出などへ挑戦する研究を支援するものとして、学内研究推進経費の制度があります。いくつか採択された研究の中で、特に独創的・先駆的な研究をさらに発展させ、その成果が将来の大型研究資金獲得につながると期待される課題を「指定研究」として、研究費の重点配分を行っています。

昨年度は、地球環境への配慮を背景に注目を集めている新素材グラフェンの応用として、超高導電性と高耐摩耗性を兼ね備えた薄膜材料の創製を目指し、銀-グラフェン複合膜形成、インピーダンスアナライザ評価、デバイス応用第一人者の3名の先生による連携研究が実現しました。日本の根幹事業としての自動車産業の将来に関わる先端的な高導電性電気材料の創製に着目し、統一テーマ「グラフェン応用の新展開:次世代車載端子用超高導電・耐摩耗性銀-グラフェン系ハイブリッドめっきの創製とデバイス応用」として採択しております。

CO2を排出しない電気自動車および太陽光エネルギーを利用する太陽電池の普及に伴い、次世代高信頼性電気接続部品・放熱材料向けの高性能・高耐久性めっき材の創出は極めて重要な一端であります。本シンポジウムでは、昨年度の指定研究で得られた成果を、次世代高信頼性自動車端子・コネクタ向けの銀―グラフェン複合めっき技術の開発に関する先端事例としてご紹介致します。

地球環境問題は世界共通の喫緊の課題です。現在、化石燃料車から電気自動車(EV, PHV)の普及が急速に進んでいます。本シンポジウムでの研究成果報告を起点とする情報交換・共有が、わが国の重要課題の解決や持続可能な社会・世界の実現に貢献することを願い、簡単ではございますがご挨拶とさせていただきます。


講演(成果報告):
次世代自動車端子コネクタ用の超高導電性・耐摩耗性銀―グラフェン系ハイブリッドめっきの創製とデバイスへの応用

演者 題目 所属・職名 名前
1 「次世代超高導電・耐摩耗性銀-グラフェン系ハイブリッドめっきの創製およびその応用」 名古屋工業大学
教授
呉 松竹
2 「銀の電析速度解析に対する3Dインピーダンス法の適用」 名古屋工業大学
准教授
星 芳直
3 「スピンコート法を用いたグラフェン/銀コンポジット膜の作製」 名古屋工業大学
助教
加藤 慎也

次世代超高導電・耐摩耗性銀-グラフェン系ハイブリッドめっきの創製およびその応用

名古屋工業大学
教授 呉 松竹

銀の電析速度解析に対する3Dインピーダンス法の適用

名古屋工業大学
准教授 星 芳直

スピンコート法を用いたグラフェン/銀コンポジット膜の作製

名古屋工業大学
助教 加藤 慎也


招待講演:
高導電性銀―グラフェン系複合薄膜材料の応用に関する新展開

演者 題目 所属・職名 名前
1 「次世代高信頼性自動車端子向けシアン系銀‐グラフェン複合めっき技術開発に関する研究」 FCM株式会社
電子機能材事業部
技術開発部 部長
浅井 正
2 「電解/無電解析出プロセスにおける表面反応機構の理論化学的及び分光学的解析」 早稲田大学 講師 國本 雅宏
3 「海水環境下における貴金属めっき電極の劣化促進要因の検討」 株式会社ナカボーテック
主任
八木 雄太
4 「グラフェンの太陽電池応用」 東京都市大学 准教授 石川 亮佑

次世代高信頼性自動車端子向けシアン系銀‐グラフェン複合めっき技術開発に関する研究

演者

FCM株式会社 電子機能材事業部 技術開発部 部長 浅井 正

FCM株式会社 電子機能材事業部
技術開発部 部長
浅井 正

ご略歴

2003年3月
名古屋工業大学大学大学院工学研究科博士前期課程 修了
2003年4月
ソニーイーエムシーエス株式会社
(現ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ株式会社)入社
2010年1月
株式会社デンソー 入社
2010年8月
FCM株式会社 入社

電解/無電解析出プロセスにおける表面反応機構の理論化学的及び分光学的解析

演者

早稲田大学 講師 國本 雅宏

早稲田大学 理工学術院
先進理工学部 応用化学科 講師
國本 雅宏

ご略歴

2012年3月
早稲田大学大学院先進理工学研究科博士課程 修了
2011年4月
早稲田大学応用化学科 助手
2013年4月
早稲田大学ナノ理工学研究機構 助教
2018年4月
早稲田大学 理工学術院 先進理工学部 応用化学科 講師

受賞歴

2013年9月
第14回表面技術協会優秀講演賞
2014年3月
平成25年度電気化学会論文賞
2018年2月
表面技術協会進歩賞

海水環境下における貴金属めっき電極の劣化促進要因の検討

演者

株式会社ナカボーテック 主任 八木 雄太

株式会社ナカボーテック 主任
八木 雄太

ご略歴

2007年4月
株式会社ナカボーテック
2015年9月
芝浦工業大学理工学研究科 博士課程(地域環境システム専攻)博士(工学)取得
2016年4月
株式会社ナカボーテック 技術開発センター

グラフェンの太陽電池応用

演者

東京都市大学 総合研究所 准教授 石川 亮佑

東京都市大学 総合研究所 准教授
石川 亮佑

ご略歴

2009年3月
NECエレクトロニクス株式会社 先端デバイス開発部 デバイスエジニア 産学連携研究員 NEDO 研究員
2012年3月
東京工業大学 理工学研究科 電気電子工学専攻 工学博士取得
2012年12月
日本科学技術振興機構 FUTURE-PV 研究員
2014年4月
新潟大学 工学部 機能材料工学科 助教
2017年4月
新潟大学 工学部 工学科 助教
2019年4月
東京都市大学 総合研究所 准教授

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国立大学法人 名古屋工業大学 物理工学専攻 材料機能分野:呉 松竹
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